中條�沿齪Y（１８６８〜１９３６）建築家・工学博士。米沢藩士である中條政恒の長男として、慶応４年米沢に生まれる。明治３１年東京帝国大学建築学科卒業後、文部省技師として札幌に赴き、北海道大学開設のため札幌農学校図書館読書室や農学講堂、教室などの建築にあたった。明治３６年文部省を退官しケンブリッジ大学に留学し建築学を学び同４０年帰国、翌年丸の内に建築事務所を開設した。

中條が設計した代表作は慶応義塾創立50周年記念図書館、山形県庁舎「文翔館」、米沢上杉家１４代上杉茂憲邸「鶴鳴館」、晩年に岩崎小弥太の熱海別荘がある。

　前川地区向原の松や竹に囲まれた高台に、昭和２年頃自ら設計したイギリス風の別荘を建築した。娘の宮本百合子（小説家）は、度々訪れて滞在した。